命令倫理と理想追及倫理

あまり聞きなれない言葉でしょうが、職業倫理にはこの「命令倫理」と「理想追及倫理」の2種類があるとされます。

「命令倫理」は、「最低限の基準に従って行動すること」「しなければならないこと・してはならないこと」を指します。

「理想追及倫理」は、「専門家として目指す最高の行動規範」を指します。

倫理には7原則といわれるものがあり、これは心理職(公認心理師・臨床心理士・医療看護領域、福祉領域、教育領域、産業領域など)に対してあてはまるものとされています。以下に掲げてみます。

1 相手を傷つけない、見捨てない。

2 専門的な行動の範囲内で、相手の健康と福祉に寄与する

3 相手を利己的に利用しない。多重関係をさける

4 一人ひとりを人間として尊重する

5 秘密を守る。秘密保持。

6 インフォームド・コンセントと相手の自己決定権の尊重

7 全ての人を平等に扱い、社会的な正義と公正・平等の精神を具現する

(金澤2006)

 

キャリアコンサルティング協議会の制定した「キャリアコンサルタント倫理綱領」

https://www.career-cc.org/files/rinrikoryo.pdf

では、第1条~第6条が「基本的姿勢・態度」、第7条~第11条が「職務遂行上の行動規範」となっていますが、命令倫理と理想追及倫理は明確に分離されているとは考えにくいようです。(他に第12条・雑則と前文からできています)

倫理問題は、実は非常に大切なのですが多重関係や守秘解除問題(タラソフ判決が有名)など、なかなか養成講座で学ぶ機会がありません。まさに、「自己研鑽」をしないとならない分野だと思います。