2級技能検定(論述)3 論述問題の構造を考える

試験もそろそろ準備しておられる方も多いと思います。まずは目前に迫った12月の学科・論述試験が当たり前ですが最初の関門です。学科試験については過去問や市販の問題集などがあり、練習をするのに困ることはないと思います。

さて、論述試験は正解が公表されてないので困られる方も多いと思います。あちらの勉強会へ行けばこんな風に考えると聞き、別の勉強会では正反対のことを聞いたりして混乱している方もおられるのではないでしょうか?そしてどの勉強会でも合格している人からのアドバイスは、合格実績があるのでそれなりに説得力があるので余計に迷ってしまうかも知れません。

このような時は、原点に戻り冷静に考えてみるのも良いと思います。試験の出題範囲はキャリアコンサルティング協議会のサイトで公開されています。しかし、範囲が広すぎて迷うのではないでしょうか。私は実は、ヒントは面接試験の評価区分「2 級キャリアコンサルティング技能検定実技(面接)試験の評価区分」にあるのではないか、と考えています(私見です)。

論述試験問題の問1は例年、次のような質問です。「相談者がこの面談で相談したい「問題」は何かを記述せよ」

ここで、評価区分の「問題把握力」の1行目を読んでみます。「相談者が表現した内容から、相談者が相談したいことを把握し理解する」

つまり、問1は当たり前なのですが、相談者が訴えていること(言語的表現だけでなく非言語的表現も含め)を書き出すことになります。

次に、問2は例年「キャリアコンサルタントとしてあなたが考える、相談者の「問題」は何かを記述せよ」となっています。

これは「問題把握力」の2行目「相談者が訴えている以外の相談者の問題を把握しており」となっています。ここは迷われたり理解しにくい箇所だったりするかも知れません。これはいわゆるCC視点と言われるもので「相談者が主に訴えているけれども、相談者自身は気がついていない、キャリアコンサルタント=受検者が把握している相談者の問題」のことです。これをそのまま問2に書き出す、ということになります。また、根拠を書くことも忘れてはなりません。

最後に問3の「あなたは、上記2つの「問題」を合わせ、相談者を援助するために、①どこに目標をおいて、②どういうことを実施したいか。目標と具体的な方策を記述せよ」です。

ここでまず留意しておくのは「上記2つの「問題」を合わせ」です。わかりにくいかと思いますが、これは相談者とキャリアコンサルタントの「共有・合意」を意味するものかと考えられます。詳細は触れませんが、キャリア支援をするにあたり、いろんな助言・指導をするにせよ最終的な意思決定は相談者自身が決定するものだからです(理由は、キャリアコンサルティング協議会のサイト内をくまなくみていくと理解できるはずです。なお共有・合意に関しては、システマティック・アプローチについての学習をしていくと自然に理解できると思いますが、システマティック・アプローチの学習はかなり時間がかかるものであることと、各団体の養成講座では作業同盟(あるいは治療同盟)については触れている団体は恐らくないと思いますので、この部分は少々難しいかも知れません)。なおここは評価区分で言えば「具体的展開力」の最初の「相談者との関係性を意識しながら面談を進め、相談者の訴えを理解した上で」に相当すると考えられます。

そして「①どこに目標を置いて」は評価区分の「適切な目標を設定し」に該当し「②どういうことを実施したいか」は「キャリアコンサルタントとしての対応を適切に選択し、対応できること」に該当すると考えられます。

なお、具体的展開力としては、面接試験でよくこの区分の得点が下がる方も多いかも知れませんが、論述試験も同様で「目の前に相談者がいると考えて、その場で具体的な行動に繋がるような提案(価値提供)を書くこと」がより高い点数に結び付くのではないでしょうか。私の周囲では、この部分が非常に苦手である方が少なくなく、そのため実技試験でも苦労されているようです。論述試験であろうと面接試験であろうと、「目の前に相談者がいて悩みがあって相談に来ているときに、アウトプットすることは何か」と考えてみてみるとどんなことが考えられるでしょうか?

試験まではまだ時間があります。設問と評価区分を読み直して、ご自身なりの考えで設問の解答ができるようにしてみて下さい。