意欲とは、将来の目標達成のために、目前の困難な課題に取り組む意欲で、意欲のないクライエントに目標を持たせ、それに向かって努力を続けさせるのは最も困難な仕事のひとつである。何もしあにことが楽だということは、どく一般的なことである。われわれは、他人の怠惰には厳格だが、自分の怠惰には寛大なことが多い。失敗を重ねたクライエントに、意欲を持たせることはさらに困難である。

カウンセラーが意欲を高める援助をするためには、まず、クライエントに意欲があるかどうか判断しなければならない。自分の問題を認めようとしない、原因を他人や外的要因のせいにする、何も話さない、敵意をあらわにするなどの反応が、意欲がないことによるかどうか判断しなければならない。

意欲を高める方策は、一般に次の手順で行うとよい。

① 達成可能な、サブターゲットを立てる。できるだけ即時的なものがよい。

② それに向かってのクライエントの努力を誉め、勇気づける。

③ クライエントの努力に報いる。言語的・心理的支持を与える。

④ 練習を継続する。

学習方策の実行は、多くの時間と労力を必要とする複雑なプロセスである。長年にわたって形成されたクライエントの不適切な習慣を修正することには、その過程の中で失望、あいまいさ、混乱、依存などのクライエントの抵抗にあうことに留意する必要がある。