(3)情報の収集・提供・その活用では、方策の実行との関連で3つの留意点がある。

① 決まりきった方法では入手できない情報の提供・・・情報提供の原則は、カウンセラーが情報そのものを提供するよりも、クライエントが情報を得る方法を教えることである。情報を探し、選択し、それを活用するのはクライエント自身である。しかし、カウンセラーは、方策の実行のプロセスでクライエントが情報の収集、探索、理解の仕方等を絶えず確認する必要がある。また、情報の提供には、単に口頭で提示するよりは、例えば、クライエント自身に「書かせる」など、クライエント自身が自分の責任で体験できるような方法で行うのがよい。

② 将来利用できる方法の提供・・・今すぐ方策の実行に役立つ情報そのものよりは、将来そのようなことに遭遇した場合、利用できるような方法に関する情報である。この場合、カウンセラーは情報を提供しない。どうしたら情報をえられるかを提供する。自分で探せるよにするほうが、方策の実行には役立つからである。

③ クライエントのニーズ、期待、予想等に反する情報の提供・・・クライエントにとって否定的な情報は、一般にクライエントに受け入れられにくい。例えば、就職を困難にしている習慣や性格、求人条件の間違った認識、期待が高すぎるという非現実性などをクライエントが持っている場合である。このような情報は、クライエントに自己学習させるのがよい。カウンセラーは一般情報を与えて、クライエントがそれをもとにして、自分の期待内容等を再評価し、現実に合わせるようにさせるのである。